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TSS JAPANの製品について、さらに掘り下げて検討したいなどのご意見がありました。文献などもこれから掲載しますが、それらを探したり、探す為のツールとしてこのコラムを利用ください。



コラムの目次
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シールドルームのコラム
コラムについて、御意見ありましたら、連絡ください。

シールドルームのコラム

シールドルームは,言ってみれば,遮音室―音をさえぎって外部に漏らさない。
もっと簡単に言えばピアノの遮音室といえます。
音の場合は,耳で聞こえますから,問題ははっきりしますが,電波の場合は,目に見えるわけではないのでどのようにすればよいのかがわからない場合が多いです。

また,レントゲンのような危険なものならば,法律的な規制もありますが,電波はそれほどでもないです。
しかし、電波の場合は,規制があるわけでもなく,人間の5感に感じられるものではないのです,だから本当に厄介です。
どうしても,設置当初は,うまく電波を遮蔽していたものが,気づかない内に漏れが出ていたなんてことは良くあります。
でも,携帯電話の普及で最近は,ユーザーサイドでも簡単なチェックが可能な状況に代わりました。まだまだ色々と不備はありますが,どうしたら性能の取れるシールドルームが長く使えるかとか,どのようなメンテナンスをすればよいかなどをかんがえていきます。

色々なご意見を頂ければ,それを題材にさらに掘り下げて検討します。
皆様には,今後ともよろしくお願いします。
今からの原稿予定です。

目 次

■シールドルームの理論
■シールドルームの建築部材にはどのようなものがあるか。
■シールドルームで注意すること・・・
例えば,アースなど
■シールドルームの用途にはどのようなところがあるのか。

■シールドルームの仕様の決め方
■シールドルームの工事とは・・・・・・・・
■シールドルームの性能は、どのようにして測る・・・


1.シールドの理論

電磁騒音
電子時代は電磁騒音時代でもある。この騒音(ノイズ)または、干渉(という表現)は測定にひずみを与え、通信を混乱させ、設備を不規則に作動させ機密通信に危険を及ぼすことすらある、無線周波数干渉(RFI)及び電磁干渉(EMI)の両方はこの種類の騒音(電波ノイズ)について用いられる共通の用語である。EMIの自然における発生源は主に落雷と空中妨害等であり、人工的な発生源はレーダー、携帯式電話及び溶接機等であり、事実上すべての電気設備が一定量のEMIを発射している。
この為、設備からの干渉発射の許容レベルについて国際規則が作成されている。規制機関はBSI、FCC、CISPR及びCENELECなどである。

シールディングの必要条件
シールディングに対する各社の要求は下記のような各種の理由のどれかによるものと考えられる。
・不必要な電磁放射叉は信号を取り除くこと。 例えば、高感度の電気測定の実施叉は致命的 システムの誤作動防止など。(電磁波による誤動作) ・他の設備に障害を与えることのある放射信号が含まれていること。シールド環境内において干渉発生設備を操作することにより校正装置、コンピュータシステムなどの影響されやすい設備は保護される。
・機密データを送信から守るために確実にシールドされたシステムが必要となる。送信線は盗聴でき、コンピュータ及びデータ処理システムからの信号は高感度のスパイ装置で読み取ることができる。(セキュリティの問題)
・大きい電磁パルス(EMP)による損傷からシステムを保護すること。核爆発の後に設備の機能を継続させる必要のある場合、この可能性について検討すべきである。 ・設備について電磁両立性(EMC)試験を実施すること。
これらが、電磁シールドが必要な理由であり、背景である。過去10年前に比べ電磁の時代に入りいかに電磁干渉の問題が頻繁に発生しやすい状況にあるのかが理解できる。

シールディングはどのように作用するか
電磁シールドにより保護された区域を出入りする電磁信号の強さは著しく低減する。これは放射した電磁波を反射シールドながら、吸収することによって行われている。正確には、干渉自体は強さが減少するだけで完全に消滅はしない。しかし、重要なのは、EMIの殆どのケースでは、影響を受けやすい設備への干渉を影響の生じないレベル以下に減少させればよい訳なので、消滅させるまでの必要はない。このことは、シールド性能は、高ければ高いほど効果があるものの、誤作動や干渉のないレベルで十分だということです。
放射源がシールド内で密閉されても、その外部で密閉されてもシールディングの性能は同じままである。

反 射
反射する信号量は、表面の性質、浸透性及び材料の導電性、放射周波数そして特に信号の電波インピーダンスに左右されます。原則として、導電性が高くなるほど反射するエネルギーも大きくなり、電波インピーダンスが高くなるほど反射エネルギーも大きくなります。このことは、シールド性能に大きな影響があります.

吸 収
残留入射信号はシールドを通過するに伴って減少する。この効果は吸収要素を呼ばれ、使用される材料の厚さ、抵抗性及び表面被膜の奥行きに左右される。
磁気材料が使われる場合には吸収は常に大きくなる。また信号周波数が一定の限度まで増加する場合も吸収は原則として大きくなる。
鉄鋼は高い吸収特性を持つ材料の典型的なものである。非常に低い周波数では、(磁気シールドを想定する場合)殆どの場合、その全般的なシールディング性能は材料の厚さに密接に比例して増加する。しかし、銅の性能は反射損失に大きく決定され、その厚さは吸収損失のみに影響するので実用的な重要性は小さい。減衰をわずかに向上させるためにも費用をかけて厚さを大幅に増加させることが必要になる。
理論的には、シールドは完全に密閉された箱の形状でなければならないが、実際的には密閉装置にはドアが必要になるだけでなく、換気、電力及び各種の付帯装置をシールドの壁を通じて貫通させなければならない。また、これらの電波放射を減衰させることが高度な技術が必要になる。従ってこれらの要素とその他の特別な必要条件については、シールドの一般的な性能仕様と両立するような設計を行うことが必要になる。
最終的なシールド性能のポイントは、稼動部分や、開口部分がその性能のほとんどを決定することになります。

シールディング評価の種類
シールド密閉装置を作るための基本的な性能の仕様は以下の通りである。
・必要なシールディングの効果(叉は減衰)
・シールディング効果達成の対象周波数範囲
性能仕様以外に、必要なシールディングの種類はコスト効率と設置現場の制限にも左右される。

シールディングの効果
シールディングの効果はシールディングを伴わない場の強さ(メーターあたりボルト)
−V1とシールディングを伴う場の強さ(メーターあたりボルト)−V2を比較することで評価できる。相対減衰は2つの数値間に存在する割合としてのデシベル(dB)で表される。

挿入損失(dB)=201ogV2 / V1
1:1の割合は0dBに相当し、シールディング効果の20dBは以下の通りそれぞれ信号の10倍の場の減衰を示す。

周波数範囲
シールディングの効果は干渉信号の周波数との比較でのみ考慮すべきである。
EMIは数Hzから100GHzまでの広範囲な周波数スペクトルをカバーすることがあり、単一周波数、広帯域信号叉は過渡状態の場合もある。違った周波数で操作されている場合でも高調波とその他の同種の現象により、設備は干渉の影響を受けることがある。

電波インピーダンス
電波インピーダンスは場の電気と磁気要素の振幅間の割合である。場のエネルギーはダイポールアンテナ叉は単線などの電気発生源によって放射されて誘導電界が作られる。この代わりにループアンテナ叉は電流導帯などの磁気発生源により放射されて誘導磁界が作られる。
しかし誘導界は発生源から遠去かるのに伴って緩和する。電気と磁気要素間で均衡状態に達すると実際の電磁放射界(平面波状態)が形成される。この状態は単純なアンテナから約6波長の距離、複雑なアンテナからはこれより遠い距離で発生し、TVについては30から40波長、レーダーでは、100から200波長が代表的です。
通常状態では、場の正常インピーダンスは377オームとなる。この数値が高い場合(高インピーダンス界)、その場は電界と云われ、また逆に低いインピーダンス界は磁界と云われる

最終更新日 2002.11/12


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